第3回:不動産はバブルなのか、適正価格なのか
30代のサラリーマンたちが意外と家を買っている
都心のマンション価格が1億円を超えることが珍しくなくなった昨今、多くの人が「今の不動産価格はバブルなのではないか?」と考えていると思います。1990年代のバブル崩壊を経験した世代はもちろん、これから住宅購入を検討している若い世代にとっても、現在の価格高騰は異常事態に見えるのではないかなと。それなのに、意外と私の周辺の世代は不動産を買っていて、もうすでに賃貸生活から脱却している人も一定数いる印象です。マンションを買っている人もいるし、なかには戸建てを買っている人もいて、みんな勇気あるなと感心してしまいます。
なぜここまで不動産価格が上がっているのか
現在の不動産価格高騰の主な要因は、海外投資家からの資金流入と人件費や資材といった建築コストの増加ではないかなと思っています。円安の影響で日本の不動産は海外から見て割安感が強く、都心の一等地の資産価値は依然として高い評価を得ています。ロサンゼルスの一人暮らし用マンションの家賃は月60万円、ラーメン定食は1万円といった話を聞くと、まだまだ日本の物価は安すぎるのが現状です。また、共働き世帯が増加している影響もあり、利便性の高いエリアへの不動産需要が集中していることも価格を押し上げる大きな要因となっています。つまり、実需と投資の両面が要因となっているのが特徴です。一方で、2026年は建築コストの高騰が止まらないため、一部の大型物件は着工を見合わせるような事態も起こっているようです。ファミリー層向けマンションの1LDKが、コストの高騰によってどうやっても6,000万円台でしか販売できないそうで、その値段だとなかなか共働き世帯も購入してくれないため着工自体がストップしているそうです。

金利上昇が不動産市場へ与える影響
日銀の政策転換により、これまで活況だった不動産市場を支えてきた超低金利環境が変化しつつあります。住宅ローンの金利が上昇すれば、買い手の購買力は低下し、価格調整局面に入る可能性は否定できません。また、これ以上の建築資材の高騰や人手不足による建築コストの増大も、不動産価格に大きな影響を与えそうです。
人口減少社会である日本
日本全体で考えると人口減少という大きな流れのなか、不動産価格が長期的には下落するのではないかという考え方も正しいのではないかと思います。様々な考え方を見ていると、不動産を買う場所、住む地域の選別が今後はさらに重要になりそうです。日本全体の人口が減っていても、利便性や雇用を求めて人々が東京23区や主要都市の駅近エリアに集中し続けているため、需要が集中する地域は依然として高騰を続けています。人手不足と資材高騰によって建物を建てるコストそのものが跳ね上がっていることも、住宅価格を今後も下支えする大きな要因と言えそうです。
ペアローンの活用と併せて、家計の最適化を考える
都心のマンション価格が高騰し、金利のある世界が現実になってきた今。不動産購入は、単なる住まいの確保ではなく、人生最大の投資としての側面が強まっています。これから不動産を買おうと考えている皆さんにとっても、これからのライフプランを考えるのはそう簡単なことではないはずです。不動産という大きな資産と住宅ローンという負債を抱えたとき、家計のポートフォリオの再考も改めておすすめします。「自分たちのキャッシュフロー、今のままでいいのかな?」「万が一に備えて何か保険も考えた方がいいのかな、今の保険のままでいいのかな?」と少しでも感じたら、ぜひお気軽にご相談ください。
ヒルズ&パートナーズ株式会社 取締役 岡村 雄太

